JNetHacker's Bible
for NetHack
2002/10/30
巷で強い、というか強すぎると評判の風の精。NetHack 3.2.2 でも確かに強かったのですが、NetHack 3.3 以降ではもはやその強さは鬼のよう。その原因を検証してみました。
プレイヤー通常 | 12 |
プレイヤー速い | 平均16(12(33%) or 18(66%)) |
プレイヤーめちゃ速 | 平均20(18(66%) or 24(33%)) |
モンスター通常 | 下の表に一部載せました |
モンスター減速 | 通常の 2/3 |
モンスター加速 | 4/3 |
まず、直接の原因を述べましょう。直接の原因は、ターンシステムがが改善されたことです。これにより、たとえば速度が 18 のモンスターは、プレイヤーの速度が 12 の場合2ターンに3回攻撃をしてくるようになりました。以前はその点がかなり曖昧でした。
そしてこの結果、速度が 36 である風の精が、こちらが1動作する間に3動作をするようになったからというのが直接の原因です。飲み込まれている場合、攻撃を3回くらいます。(以前は1回。)ダメージ3倍なので、強くなったと感じるのも当然です。(要するに、トルネコの「ゴースト」が「シルバーデビル」になったようなもんです)
air elemental | 36 |
queen bee | 24 |
* unicorn | 24 |
war horse | 24 |
stream/fire vortex | 22 |
bat / giant bat | 22 |
raven / vampire bat | 20 |
dust/ice/energy vortex | 20 |
mountain centaur | 20 |
さて、ではなぜ他のモンスターはあまり変わらないのかというと、それはこの 36 という速度が飛びぬけていたからです。表を見ると、20台 のモンスターは数えるほど、30 以上(というか 25 以上)は風の精しかいないことがわかります。これは以前からそうであり、いままではターンシステムの関係であまり問題にならなかっただけだっただけなのです。
では、原因はそれだけか?というと、それは違います。実は、別に問題がある点があります。それは、風の精の攻撃です。
風の精の攻撃は、物理属性 飲み込み攻撃です。これの何が問題なのかというと、実は飲み込み攻撃全般は防御力の影響を殆ど受けないのです。通常の攻撃は回避率とダメージそのものに防御力が影響しますが、飲み込み攻撃は飲み込まれた時点で回避不可になり、またダメージが防御力に関係なく決まるので、影響するのは飲み込まれる時の回避率だけです。風の精は 1d20 なので、一回の攻撃で平均 10.5、最大 20 のダメージ。これが NetHack 3.2.2 以前でも、風の精がそれなりに強敵だった理由なのです。
NetHack 3.3 以降において、風の精は、1d20 の3回攻撃 3d20 のダメージを防御無視で与えてくる。これは平均31.5、最大 60 ダメージを、1ターンに喰らうことになる。というのが、風の精の強さに関する結論です。
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