JNetHacker's Bible

for NetHack

変化

2001/06/16

 ゲーム中、幾つかの方法で、魔物や人間(一部を除く)に変化することができます。変化中には、特殊能力を得られるなど、さまざまなことが起こります。ここでは、その「変化」について。

変化する方法

 変化するには、さまざまな方法があります。最も一般的なものが、変化の指輪をつける方法。行動するごとに 1 ターンに 1% の確率で変化が起こることがあります。

 他に狙っておこす方法としては、カメレオンの死体を食べる、変化の杖を自分に振る方法があります。偶然起こるものとしては、流し台の水を飲んだ時(5%)、変化の罠を踏んだ時に起こります。

 また、変化する際、変化制御の能力があれば、変化する先を自分で決められます。一般に、計画的に変化を利用する場合は、これを使って行います。

変化のしくみ

 変化が起こると、虐殺されていないモンスターにランダムに変化します。変化制御の指輪を持っている場合、変化するモンスターを指定することが出来ます。どちらにしても、虐殺されたモンスターに変化することは出来ません。

 変化制御がない場合、幾つかの場合において、変化の対象が強制的に決まるケースがあります:

 変化制御があってもなくても、変化の際、およそ 20% の確率で新しい人間に生まれ変わることがあります。新しい人間に変化すると、10% で性別が変わる他、レベルが -2 - +2 の範囲で上下し、HP / MPの最大値のそれに合わせて変化します。また体が変化するので、腕力・器用さ・耐久力・魅力が -2 - +2 変化します。これは、放っておいても元には戻りません。変化は常にリスクを考えて行う必要があります。

 またランダムに変化する際、時々 "システムショック" と呼ばれるダメージ(1 - 30)を受けることがあります。これは 95 - 5 * 耐久力 (%) の確率で起こります。このダメージは序盤では結構大きいので、魔法使いなどが指輪を付ける時は注意(というよりは覚悟)が必要です。

獣人での変化

 実は、とても特殊な方法として、獣人になることで変化する方法があります。

 敵の獣人から攻撃を受けた時、それに感染して自分も獣人になってしまうことがあります。獣人になると、行動するごとに 1.25%(夜は 1.66%)の確率で、人間状態←→獣状態に交互に変化します。この「獣人状態」は、ターンで治ることはありません。

人間に戻る

 変化は、一定ターン経過すると元の人間の状態に勝手に戻ります。(それ以外にも、人間に戻る方法はいくつかあります。)

 人間に戻った時、もし変化中に「自分」を虐殺してしまった場合、もとに戻れず、死ぬことになります。これは、命の魔除けでも助からない唯一の死亡例です。

変化中の特性

 まず、ライフ/レベル(HD; ヒットダイス)/運搬能力などがモンスター用のものに変わります。運搬能力は、ニンフが相当量を持てたり、力などのステータスを無視して大きく変化します。

 次に、特殊な能力を持っているモンスターに変化すれば、それを得ます。飛行・呼吸不要などの便利な能力から、盲目のように不便なものまでや、また石化などへの耐性など人間では手に入らないものもあります。

 そして、攻撃方法が変わります。これもやはり、その魔物の攻撃パターンどおりに攻撃するようになります。例えば、羽交い締めをしてくる敵に変化すれば、羽交い締めをするようになります。ただし、以下のような差異があります:

AT_WEAP 普通に武器で攻撃の上、AD_PHYSとAD_SPEL以外の属性は追加で属性攻撃。
AT_CLAW、AT_KICK、AT_BITE、AT_STNG、AT_TUCH、AT_BUTT、AT_TENT 普通の属性攻撃。
AT_HUGS 羽交い締めにして、普通の属性攻撃。
AT_EXPL 爆発して攻撃。(注:死にません)
AT_ENGL 飲み込んで攻撃。
AT_MAGC、AT_NONE 無効
AT_BREA、AT_SPIT、AT_GAZE 無効、ただしなぜか一部の反撃を受ける。

 しかし、これではノームの魔法使いのように何も攻撃も反撃も出来ない哀れな(間抜けな)迷える小羊が出てきますから、以下のように補正がなされています:

AT_CLAW 1 (イン / サキュバスは 2 )回目の攻撃のみ AT_WEAP に変化。
AT_KICK、AT_BITE、AT_STNG、AT_TUCH、AT_BUTT、AT_TENT リッチ系のみ1回目の攻撃が AT_WEAP に変化。
AT_MAGC コボルド系・オーク系・ノーム系のみ 1 回目の攻撃が AD_WEAP に変化。

 また、魔物に変化するとその能力が使えるようになります:

冬の狼、ヘルハウンドの仔、ヘルハウンド、親ドラゴン系、赤色ナーガ、ナズグル、鉄のゴーレム 息を吐きかける
黒色ナーガ、番兵ナーガ、コブラ 毒を吐く
ニンフ系 鉄球をはずす
アンバーハルク 怪物を混乱させる
ミミック系、岩食い系、トラッパー系 隠れる
ねずみ人間、ジャッカル人間、狼人間 仲間を召喚する
サソリを除くクモ系 蜘蛛の巣を張る
グレムリン 泉の中で分裂する
ユニコーン系 角を使う
マインドフレア 精神波を発生させる
シュリーカー 金切り声をあげる
巨大蟻、兵隊蟻、火蟻、女王蜂、コカトリス、羽のあるガーゴイル、クモ系、親ワーム系、親ドラゴン系、親ナーガ系、蛇系、巨大ウナギ、電気ウナギ、ワニ(全て、雌のみ) 卵を産む

 「卵を産む」を除いて [#m]onster コマンドで、「卵を産む」のみ [#s]it コマンドで使えます。

 最後に、体形が変わります。身体の各部の名称が変わり、また防具の装着に制限が出来ます。防具より大きな魔物に変化すれば、合わない防具を破ってしまうので注意が必要です。

防具 大きい 小さい
鎧・クローク・シャツ サイズが MZ_LARGE 以上、サイズが MZ_SMALL より大きくヒューマノイドでない、マリリス ボルテックス系、風のエレメンタル、サイズが MZ_SMALL 以下、幽霊系
武器・小手 --- 手がない敵、サイズが MZ_SMALL より小さい
--- 手がない敵、サイズが MS_SMALL より小さい、M1_SLITHY な敵、ケンタウロス系

 どうでも良いですが、マリリスはヒューマノイドですが手が多すぎるので鎧を破ってしまうのでした。

間違いだらけの魔物変化

 今回の負け組はまずコカトリスから。コカトリス、おお強い!強いことは強いですが、アイテムの回収が面倒です、というかその前に虐殺されていては変化できないのでした。マインドフレアも同じ。マインドフレアは恐らく武器防具を全て装備できる中で一番強いでしょう。攻撃しながら腹も満たせる(?)し、壁を突き抜ける遠距離攻撃も持っています。(いまいち使えませんが…)

 次は紫ワーム。ペットとは違って消化にターンがかかるので、使い勝手がいまいちです。次が親ドラゴン系です。見るからに強そうな感じがしますね。でも残念ながら、コカトリスに攻撃したら即昇天してしまうのでした。これは紫ワームにも言えることです。武器と小手が装備できないのに変化すべきではありません。

 最後にマリリス、これは強い!恐るべき強さです。その 6 本の腕から繰り出される攻撃はドラゴンをも 1,2 ターンで仕留めます。ミュルニールに無力化の杖をかけてまで +6 から +7 にしようとした自分が恥ずかしくなるくらい強力です。マリリスにとっては +6 だろうが +7 だろうが瑣末な問題。しかし惜しむべきはその防御力の低さ。クローク・鎧・シャツに加え、靴さえ装備できません。しかも HP が低いので、攻撃力の高い敵に囲まれたらあっさり人間に戻されてしまうのでした。これが実戦で使えたらなぁ…

 というわけで勝ち組はインキュバス・サキュバスです。何に使うのかって?もちろんクエストに行くのにです。クエストボスに向かって攻撃してみましょう。なんと、クエストボスを倒さずにアーティファクトを手に入れられるのでした。防具は全て装備出来るし、ニンフと違って普通の攻撃も出来ます。

 ゾーン、これは素晴らしい!クローク・鎧・シャツが装備出来ませんが、何と言っても壁をすり抜けることが出来ます。これならゲヘナで階段間の移動や地レベルはもちろん、命レベルの祭壇を調べるのも楽勝。瞬く間にクリア出来ます。

 というわけで、魔物に変化する時は攻撃力云々より特殊能力を重視しましょう。あまり魔物に長い間変化しておくのはあまり賢い考えではありません。あと、装備出来る防具もチェックポイントです。最低でも武器・小手は装備出来るのにしましょう。

 おまけです。タイタンは、岩を投げられます。結構攻撃力高いんですよ、岩は。でも、それだけ。